【Netflix】ザ・クラウン
Netflixより
ザ・クラウンシリーズとは?
現エリザベス女王の治世を描いたNetflixオリジナル作品です。2016年から放送が開始し、現在はシーズン4までが配信されています。
2シーズンごとにキャストが一新するため今作のキャストは5シーズン目からは出てきません。
主に第1シーズンでは
1人の王女が女王に成長する過程
2シーズン目では
女王の姿と母親である自分との葛藤や家庭問題
3シーズン目は
女王として国の長としての貫録
4シーズン目は
暗黒の時代のイギリスと女王としての義務、チャールズ皇太子とダイアナ妃
がメインとなっている気がします。
シーズン3・4のメインキャスト
エリザベス女王役はオリヴィア・コールマン
Not all queens wear crowns. Sometimes a headscarf will do. pic.twitter.com/i3tW6w2b8Z
— The Crown (@TheCrownNetflix) 2020年11月28日
実物の女王とは似ていないはずなのに女王に見え始める圧巻の演技力です
ダイアナ妃はエマ・コリン
チャールズ皇太子はジョシュ・オコナー
Lady Diana Spencer and Prince Charles pose for photographs following the announcement of their engagement on 24th February 1981. pic.twitter.com/B0wHl90crL
— The Crown (@TheCrownNetflix) 2020年11月24日
この2人も顔が似ているとかではなく仕草が本人そのものなんです。目線や手の動き、話し方なんかが私たちがニュースなどで見てきた姿と瓜二つです
マーガレット・サッチャーはジリアン・アンダーソン
Margaret Thatcher and her husband Denis at 10 Downing Street in May 1979 shortly after her appointment as the United Kingdom's first female Prime Minister. pic.twitter.com/g7DEhPMHnu
— The Crown (@TheCrownNetflix) 2020年11月22日
もう動き方や喋り方が本人です。
マーガレット女王はヘレナ・ボナム・カーター
Healing the divides. Princess Margaret and Lord Snowdon enjoy the hospitality of Lady Bird Johnson and President Lyndon B. Johnson at the White House in 1965. pic.twitter.com/WavvKKAzEK
— The Crown (@TheCrownNetflix) 2019年12月20日
エリザベス女王の旦那のフィリップ殿下はトビアス・メンジーズ
Tobias Menzies is nominated for Best Supporting Actor in a Drama Series at the @CriticsChoice Awards for his performance in @TheCrownNetflix! pic.twitter.com/Dt24h58eBz
— Netflix Queue (@netflixqueue) 2021年1月18日
各話の解説・考察
イギリスという国の歴史を知っていなければはて?って感じになることが多いのがTheCROWNの悲しいところです。なので簡単に解説していこうと思います。
1話 女王の護衛
物語のスタート。チャールズとダイアナの出会い、英国史上初の女性首相・マーガレット・サッチャーの誕生、マウントバッテン卿の暗殺。
これらが主なる柱ですが、それぞれに深い闇があります。
円満そうに見える王室の内部の家族関係はどこか歪で、今にも崩れ去りそうな印象
マーガレット・サッチャーが首相に就任にしたものの、イギリス国内は最悪最低と言ってもいいほどの不景気
女王家族はそれぞれの地域で狩りを楽しむものの、狩られたのはマウントバッテン卿という。
チャールズはお妃候補を見つけろと周りから言われ続け、興味を持ったのはダイアナの事でしたが、なんとなくそれまでの過程で過去の恋人であるカミラを忘れられず、女遊びは続けている印象が残る形でした。
2話 バルモラルの関門
この話は前編後編にわかれており、前半は夏の休暇にバルモラル城に招待されたサッチャー首相。
しかし馬鹿げたように古いしきたりと馴染めなさにさっさとロンドンに帰ってしまいます。
そしてサッチャー首相は古い官僚から若い官僚へ政治を一新させます。
後半はダイアナがチャールズから招待されバルモラル城に。みんなから歓迎され、狩りまでこなしてしまう。
バルモラル城の食堂に飾られた昔からあった鹿の剥製と今回ダイアナが狩った鹿が掲げられます。その鹿は向かい合うように食堂の机を見下ろします。
王室というしがらみに捕まってしまったダイアナを表しているようでしたね。もしあの鹿が将来のチャールズ夫妻だとしたら?
アン王女が剥製同士を向かい合わせ「睨み合うの」と笑っていた冒頭。
つまり2人は喧嘩、睨み合うのです。食卓という王室の上に掲げられ、別れることの出来ない2人を表しているのかもしれませんね
3話 おとぎ話
ついにプロポーズをされたダイアナ。誰しもが羨むことに、すこし優越感すら覚えていました。しかし結婚を前にバッキンガム宮殿に住むことになり、そこでのギャップに驚きを隠せません。
古臭いしきたりに、帰宅しない婚約者。覚えなければいけないことだらけで孤独に潰されそうになり過食嘔吐に走ってしまいます。吐き出すことにより少し気持ちが楽になるような気がしていたのです。
チャールズはカミラとは切れておらず、カミラはダイアナに1番親しいのは自分とマウントを取るかのように話しかけてきました。
チャールズとカミラは2人だけでの呼び名を作っておりそのイニシャルを掘ったアクセサリーまで結婚の寸前までプレゼントしようとしていました。
ダイアナは悲しい気持ちで結婚式当日を迎えるのでした。
おとぎ話のようにめでたしめでたしではなく、その向こうがあるということですね
4話 お気に入り
自分の子供にお気に入りはいるのか?という話です。親は平等に接しているつもりでも、実は心の奥底に優劣をつけている自分がいる。
エリザベス女王はアンドリュー王子
フィリップ殿下はアン王女
マーガレット・サッチャーは息子
イギリスはフォークランド紛争に足を踏み入れます。あくまで王室からみたドラマなので特に詳しくはフォークランド紛争については触れていませんが、この紛争によりイギリスは自信を取り戻したとも言われています。
5話 侵入者
エリザベス女王の寝室に男が侵入し女王と話をするというストーリー。実際にあったはなしで、内部で何が話されていたかは明かされていません。しかし、その話を膨らませて作ったのでしょう。
男自身は当時のイギリス社会を表しているかのような人生で、ただただ普通に生きることを望んでいました。
サッチャー首相が全てを壊した。と言い、助け合う精神や、働く権利、病気になる権利、歳をとる権利、弱くいる権利、全てがなくなってしまったと。
女王はそれを聞きサッチャー首相に声をかけますが、さすがは鉄の女聞く耳を持ちませんでした。そして最後はフォークランド紛争に勝利したパレードに参加する首相を宮殿からみる女王でした。
6話 無主地
無主地は、特定の領主あるいは年貢負担者の定まらない土地という意味です。
この話はチャールズとダイアナの物語です。
どこが情緒不安定なダイアナとオーストラリアで公務を行うチャールズですが自分本位に動こうとするダイアナにイライラが隠せません。
しかし2人は話し合うことにより仲直りしているように見したものの、どこへ行っても興味を持たれ歓迎されるのはダイアナばかりでチャールズのコンプレックスが刺激されてしまいます。
自分を立てるわけでもなく注目を浴びるダイアナに嫉妬し再び喧嘩が起こり、イギリスに戻ってもチャールズはカミラの元へ行くだけでした。
2人は愛を求めるタイプだったからこそ、優しく包み込むような、立ててくれるような人が必要だったのかもしれません。そしてチャールズはそれをカミラに求めていたのです。
Diana, Princess of Wales and Prince Charles are joined by Prince William for a photocall during the Royal Tour of Australia and New Zealand in April 1983. pic.twitter.com/HS9jULqMku
— The Crown (@TheCrownNetflix) 2020年11月30日
7話 世襲の原則
マーガレット王女は離婚してからというもの精神的に病んできていましたが、それを明るみに出すことは決して許されませんでした。
マーガレット王女はどちらかと言うと注目を浴びることで元気になり、しっかりと自立できるタイプの人でしたが、エリザベス女王の子供たちが成長するにつれ、公務もほとんど彼らに渡ってしまい、することがなく彼女自身も孤独に悩んでいました。
そこで彼女はクリニックにかかるものの、そこでもしかしたら遺伝で精神がおかしいのかもしれないと言われ、消されてしまった母方の従兄弟たちの存在を知ります。
いとこ達は病院にずっと入院しており、みな知的障害などを持っていました。
母親に抗議しますが、世間に精神疾患の血が入ること知られたくなかったため、彼女たちは秘密裏に居なくなったことにされていました。
マーガレット王女は自分が精神的に病んでることを悟らせては行けないとおもいさらに塞ぎ込むようになっていきました。
8話 48対1
アパルトヘイトについての話です。アパルトヘイトという人種差別を行う国へイギリス連邦が経済的制裁を行いたいが、ただ1人反対するサッチャーという話です。
話の最初に若き日のエリザベス女王のスピーチが入っており、女王はイギリス国だけではなく連邦の長であるということをみている私たちに強く解らせてくれます。
9話 雪崩
雪崩に遭ったチャールズは自分がそばにいたい人最後に思い出す人はダイアナではないと強く思います。
その頃にはほとんど夫婦生活も破綻しておりチャールズはカミラの近くの邸宅へ、ダイアナ自身も不倫をしていました。
2人は互いに裏切らないと約束をしやり直すことにしますが、チャールズは公務で忙しく素知らぬ顔でカミラと会っていました。
孤独に潰されそうになり再び不倫を始めるダイアナ。
10話 戦い
サッチャー首相の足元は歪み、首相を退任を余儀なくされます。チャールズとダイアナの仲も取り返しのつかないところまで破綻していました。
ダイアナは周りが失敗すると思われていたアメリカ外遊を大成功させます。世間はダイアナを賞賛します。
しかしカミラはそこでダイアナには敵わないと思い知らされチャールズと別れようとしますが、チャールズは別れず、ダイアナを責める始末でした。
サッチャー首相は首相という職は終わりますが、ガーター勲章を得られるのでした。
クリスマスパーティーにみんなで集まる王室メンバー。しかしダイアナは1人疎外感と孤独に押しつぶされそうになりながらパーティに参加するのでした。
当時の王室のスキャンダルはどうだったのか
日本人の私たちはあまり王室文化とは触れ合っておらずいつの間にかイギリスで子供が出来たらしいなどしかわかりませんでした。
しかし当時から2人の不仲やチャールズの不倫はゴシップとして新聞をにぎわせていたそうです。
イギリス王室の反応
今作は正直言ってイギリス王室に悪影響を与えると言っても過言ではない内容です。未来の国王であるチャールズを悪く描きすぎているからです。
チャールズ自身はお騒がせとして有名ですが、沢山の慈善活動などもしています。
記事によると公式的には王室メンバーは一応見ていないということにはなっているようです。
実話なのか?
私はこのドラマを実話だとはおもっておらず、どちらかと言うと大河ドラマみたいな感じだと思っています。
事実を元にふくらませた作品だと。事実があるからこそ本当に見え始めます。そういう見せ方がとてもうまいんだとおもいます。
今回のドラマでチャールズ皇太子のInstagramに批判が届きコメント欄が封鎖される事態にまでなったそうです。
どちらかと言うとこのドキュメンタリーが1番事実を告げている気がしますし、ドラマの流れもわかりやすいです
マーガレット・サッチャーに期待していたのですがこれはあくまで王室から見た政治であり国なんだと今作で強く思いました。
なのでものすごく登場はするものの、首相としてのマーガレット・サッチャーではなく女性としてのマーガレット・サッチャーという部分の方が強く描かれていた気がします。
まとめ
私の大好きと言っても過言ではないほどのドラマです。ドラマはどんどん現代に近づき、誰しもが聞いたことある話題に突入して言ってます。
だからこそ次回作が楽しみな作品でもあります