【映画】世界一、キライなあなたに
愛するひとが、
半年後に永遠の旅立ちを
選ぼうとしていたら
あらすじ
イギリスの田舎町で、ルーことルイーザ・クラーク(エミリア・クラーク)は失職を機に、交通事故で車いすの状態になってしまった青年実業家ウィル・トレイナー(サム・クラフリン)の介護と話し相手をする期間限定の職に就く。活力を失っていた当初は冷たい態度を取るウィルだったが、彼女の明るさに徐々に心を開き、二人は惹(ひ)かれ合う。そんなある日、ルーはウィルの秘密を知ってしまい……。
予告
キャスト
ルイーザ・クラーク〔ルー〕(エミリア・クラーク)
ウィル・トレイナー(サム・クラフリン)
カミーラ・トレイナー(ジャネット・マクティア)
スティーブン・トレイナー(チャールズ・ダンス)
バーナード・クラーク(ブレンダン・コイル)
ネイサン(スティーブン・ピーコック)
パトリック(マシュー・ルイス)
カトリーナ・クラーク〔トリーナ〕
感想
こういう映画に弱くて予告を見たらすぐ本編も見てしまいました。
やっぱり現実的に考えるとありえない設定ですし、安楽死という重い話題をこんなに気軽に描いてもいいのかという議論も始まると思います。
たしかに安楽死=自殺として良い印象を持っていない人が多いこともわかっていますが、この映画はもっとフランクに見てもらいたいです。
むしろ安楽死ということを知るための入口の入口くらいの感覚で見る方がいいと思います。現実問題映画作品としては評価は高いものの、専門家からはいい評判はないと言われた映画でもあります。
ですが、そういうことは気にせずに楽しんでいい映画なのではないのかなーと私は思います。
ルーの天真爛漫さがまた良いです。あの若さで家族のことを背負うならもっと、病んでいたり思い悩んでいたりするのかもしれません。でもあのあかるさがあるからこそ、ウィルの心を溶かしたのだとおもいます。
尊厳死について体の自由さについて、愛についてがしっかり描かれている映画だと思います。
ストーリーネタバレ
ウィルの人生はとても恵まれたものでした。お金持ちの家、高学歴、美しい彼女、仕事も順調。毎日をキラキラ過ごしていましたが、2年前の土砂降りの雨の日、日課のバイクではなくタクシーで移動しようとし、バイクと衝突。ウィルは脊髄損傷を負い首から下の体が動かなくなるのでした。
26歳のルーはカフェの店員として働いていましたが、カフェが潰れ無職になってしまいます。ルーの家族は沢山いて、その家族みんなをルーが養っていたので、急いで求職活動を始めます。
ハローワークで紹介されたのは雇用期間が決まっているものの、給料が良く、月曜日から土曜日の8じから17時の、運転と食事の介助という介護の仕事でした。ルーは給料の良さに飛び付きます。
ルーが豪邸を尋ねるとウィルの母親が対応してくれます。現在は離れに住んでいるウィルはネイサンという男性看護師が介助しながら生活していると教えてくれます。ネイサンに会うと、介護はネイサンがするので、ウィルの話し相手になって欲しいと頼まれます。
ウィルに初めてルーが会うと、彼はどこか嫌味っぽくルーに対応するのです。無精髭を蓄え、冷たく接されるルーでしたが、ルーはへこたれませんでした。
【映画】世界一キライなあなたに
毎日冷たく接されるものの、ルーは通い続けていました。過去に雇われた人は何人も辞めて言ったと教えられました。そんなある日ウィルの元へ元恋人がウィルの親友と訪れます。2人は結婚することになったという報告をウィルにしに来たのです。ウィルは笑顔で祝福しますが、二人が去ったあとルーに八つ当たりをしてしまうのでした。
ルーも腹が立ちウィルの元へ来ているのはお金のためだと言い、本当はパリに留学したかったし、ファッションの仕事がしたいけど家族のために仕方がなく!と言い返してしまいます。ウィルは黙ってそれを聞いていました。
ある日雨が降り、ルーはウィルとディープ鑑賞をすることになりました。ウィルが選んだのは【神々と男たち】という映画でした。映画は修道士がテロリストに殺されてしまうという内容で、ルーは「納得いかない。でもよかった」と映画を誉めます。そこからルーとウィルの関係は近づき始めます。
雪が震った日、ルーがいつもの様にウィルの元へ行くとウィルは具合を悪くしていました。ネイサンとは連絡が付かずウィルの父親が何度も連絡を取ろうと試みてくれていました。ウィルの母親は出かけていましたが、心配かけたくないから連絡しなくていいとウィルが言いました。ネイサンが来て適切な処置をしてくれウィルの体調は落ち着きます。
しかし処置の最中ルーはウィルの手首に自殺未遂の跡を見かけてしまうのでした。ルーは1日ウィルのそばについていました。ウィルのパソコンの中にはウィルが元気に遊ぶ姿が記録されており、ルーはそれを見ながらウィルのそばに居るのでした。
目を覚ましたウィルはそばに居てくれたルーに感謝します。ルーは自分の昔話として、過去にはちの色合いをした黒と黄色のシマシマの靴下を貰った時が人生で1番嬉しかったと過去を懐かしみながら言います。ウィルはなにかお礼をしたいと言うと、ルーはウィルの髭を剃りたいと言うのです。ウィルは無精髭をルーに剃って貰います。二人の間には暖かい時間が流れていました。
世界一キライなあなたにより
その頃ウィルの両親は口論していました。それはスイスから届いた封筒が原因でした。封筒の差出人はスイスの安楽死協会で、ウィルが安楽死を望んでいるというものでした。父親はウィルの意思を尊重するべきだと言いますが、母親はどんな姿であっても息子には生きていて欲しいと言うのでした。
ルーはその会話を聞き初めてウィルが自殺を望んでいることを知ります。ルーは妹であるトリーナに相談します。トリーナはうぃるの残された時間を有意義にしてあげてはどうかと提案してくれます。
そうすることでウィルが安楽死を辞めてくれるならとルーは色んなところへウィルを連れ出します。クラシックのコンサートの帰り2人はとてもいい雰囲気になりますが、ルーには恋人がいました。
ルーの恋人であるパトリックはアウトドア系のムキムキ男子でしたが、ルーがウィルの仕事に就いてからはすれ違うことが増えギクシャクしていました。
ルーは自分の誕生日会を自宅でするからとウィルを招待します。もちろんパトリックもやってきます。みんながルーへのプレゼントを渡す中、ウィルは蜂模様のしましまの靴下をルーにプレゼントします。それを見たルーは嬉しくて堪りません。それを陰からパトリックは嫉妬した目でみつめていました。
ウィルの元恋人たちの結婚式にウィルは招待されます。ウィルはあまり行きたくない見たいでしたが、ルーが一緒に行ってくれるならと行くことを決めました。
そのころルーの父親にも仕事が決まります。ウィルがこっそり手を回してくれたことでした。嬉しそうに報告するルーに「自分のために生きてみたらどう?」と言いました。
結婚式当日2人は披露宴でダンスを踊ったり、パーティを抜け出し1晩過ごしますが、それが原因でウィルが肺炎を発症します。るーは自分のせいだと後悔しますが、だからこそ残された時間をウィルと過ごしたいと思い、パトリックとの旅行をキャンセルしウィルと過ごすことにしました。
【映画】世界一キライなあなたにより
パトリックは怒り、ルーを非難しますがルーの意思は変わりませんでした。ウィルの体調が良くなると、ウィルとネイサンとルーの3人でバカンスへでかけます。
ルーは安楽死を辞めるように説得しますがウィルは「君のことを愛している。そして君を抱きしめたい。でもそれができない。君を縛り付けたくない。回復は見込めないのに、毎朝起きて生きていることに絶望しているんだ。もし本当に僕のことを思ってくれているなら一緒にスイスに来てくれないか?」と言います。「この仕事にもあなたにも出会わなければよかった」とルーは泣いてしまいます。それ程までにウィルのことを好きになっていました
バカンスから戻るとルーはウィルの母親に辞めることを告げます。家に戻り妹のトリーナに何も変わらなかったと泣いて縋ります。数日後ルーの父親は職場で聞いたと、ウィルがスイスに向かったと教えられます。ルーはトリーナと共に車でスイスに向かいます。
ウィルの元に着いたルーは「そばに居て」というウィルの言葉にキスをして「あなたが望む限り」と答え、ウィルの最期を看取ります。
ウィルが最後に残した手紙とパリへの留学資金を胸にルーはまた頑張っていくとを誓いました。手紙の最後には《君は新しい世界へ羽ばたくんだ。僕は君と共にいるから。君のウィルより》と書かれているのでした。
まとめ
ラストは見ている人がみんな想像できない展開だったと思います。愛する人がいるからこそ救われるのでなく、愛する人に看取られる最期も最高に幸せなんだと思います。
ウィルとルーはそういうことを視聴者に教えてくれました。
尊厳死とはなにかなどをコミカルに切なく描いてくれていると思います。