【映画】大統領の料理人
その一皿が
フランスを変えた。
あらすじ
「フランス最後の国父」と称されるフランソワ・ミッテラン大統領に仕えた、仏官邸史上唯一の女性料理人ダニエル・デルプエシュの実話をもとに、大統領のもとで働く女性シェフの奮闘を描くドラマ。片田舎のレストランを経営しているオルタンスは、ミッテラン大統領の指名によってエリゼ宮のプライベートルームに迎えられる。オルタンスは、規律に縛られた男社会の厨房で孤立しながらも、ひたすらに料理の味を追求。やがて、オルタンスの情熱が冷え切っていた厨房を刺激していく。
予告
キャスト
カトリーヌ・フロ
ジャン・ドルメッソン
イポリット・ジラルド
アルチュール・デュポン
ジャン=マルク・ルロ
アーリー・ジョヴァー
ブライス・フルニエ
感想
お腹が減ってくる映画です。私は元から料理が出てくる映画やドラマが大好きで、予告を見た瞬間、「これ凄い!おいしそう!」って一目惚れしてしまったための鑑賞です。
いざ見てみるとおいしそう!すごい!綺麗!って感動しっぱなしです。料理の撮り方が本当に上手なんです。料理人たちの腕さばきも綺麗に捉えており、見ているだけでメロメロになってしまいます。
これは手元フェチや腕フェチの人にはたまらないだろうなと思いましたね。手がスルスルと動き、料理が完成していくのは見ていて爽快です。
映画のストーリーは結構サクサク進んでいきます。南極料理人として過去を回想していく感じになっています。
好きな人と苦手な人に別れるなーって感じの映画です。料理人として人に喜んでもらう食事を作りたいオルタンスと食材費などは特に気にせず作られるので食費やカロリーが凄いことになっていてオルタンスを不満に思う側に別れています。
オルタンスの気持ちもわかるし、シェフや執事たちの気持ちもわかるんです。だからこそ、好き嫌いが分かれる映画だと思っています
ラストも物足りなさを覚える人が多いのではないでしょうか。どちらかというとちゃんと、見返したり、オルタンスが居なくなったあとのことをみたいという人もいると思います。
サクサクと進むので見やすい映画とも言えます。
ストーリーネタバレ
南極に一人の女性料理人を取材に来た記者がいました。そこの厨房を仕切っていたのはオルタンス・ラボリという女性でした。忙しそうにする彼女は記者たちの話には耳も傾ける暇がありませんでした。彼女は南極で料理人として働く最終日を迎えていました。
そんなオルタンスは自分が過去に働いた場所を回想します。
オルタンスは4年前叔父と共にフランスで農場を営んでいました。そんな彼女の元にスーツの男性が現れオルタンスをエリゼ宮へ案内します。彼女の経歴を見て大統領の料理人にどうかと推薦してくれた人がいたからでした。
エリゼ宮で大統領執事のアズレからエリゼ宮のしきたりなどを教わり、大統領は家庭的な料理の味を求めていると言わますがオルタンスはどこか不安でした。厨房の料理人たちは突然現れた女性であるオルタンスのことを快く思っていなかったからです。
オルタンスにはニコラという若い料理人の助手がついてくれることになりました。いざ仕事として6人前のランチを作ることになりました。特別なものは執事のアズレに頼めば入荷してくれることになっています。それ以外は揃っているとの事でした。
しかしエプロンがなくニコラに頼むものの、他の料理人からは遠ざけられるばかりでオルタンスは自宅に取りに帰ることにしました。その間、電話でニコラに指示を出し続け、オルタンスが戻る頃にはなんとか進んでおり、残りはオルタンスが作ります。
オルタンスは工程を喋りながら作るため、ブツブツ言いますが、ニコラにそれに慣れてねと笑いながら伝えます。ランチは成功。大統領はオルタンスの味を気に入ったようでした。
オルタンスはある日外を眺めていた大統領を目にし、話しかけます。その日は何の変哲もない会話で終わりましたが、後日大統領は改めてオルタンスと話す時間を作ります。
オルタンスはここで働けて嬉しいが方向性に悩んでると打ち明けると、大統領は優しくシンプルでフランが誇る料理でいいとオルタンスに言いました。昔シェフで砂糖細工で薔薇を作るシェフがいたものの、薔薇を食べる気にはならず、辞めてもらったといいます。
オルタンスと大統領は昔ながらの料理や食材について盛り上がります。大統領の側近や執事たちは時間が押しているので大慌てでしたが、大統領はオルタンスとの会派を楽しんでいました。
それからオルタンスは叔父に相談したりでフランスの美味しい食材を使い食事を作り続けます。ある日大統領から5月に大統領晩餐会を開くから、今までとは一味違うものを出したいとオルタンスは頼まれます。
それを聞いたオルタンスは古い昔ながらのレシピ本を見ながら助手のニコラと共に悪戦苦闘しながら試作を始めます。なんとか献立が出来上層部からの許可も出ますが、その献立の中にはデザートも入っていました。デザートは主厨房の仕事でその仕事をオルタンスは奪った形になったのです。主厨房からの反発でデザートは主厨房が作ることになったのですが、晩餐会当日にデザートを食べてもあまりオルタンスのココロは喜びませんでした
大統領の料理人より
食事を終えたあと大統領はオルタンスに美味しかったとお礼を言います。昔を思い出したと言い、オルタンスにフランス料理讃歌という本をプレゼントしました。
大統領の執事のアズレが変わり後任のサロンという人に変わります。サロンに変わったあとから大統領の食事制限についてサロンから指摘されることが増えました。
そこから食事も制限が増え、使いたい食材やメニュー使えず栄養士の指導も入るためオルタンスは働きにくさを感じていました。食材費が高いことなどを指摘されオルタンスは夜にひとり厨房にいると、大統領がやってきます。
2人でワインで乾杯しながらお互い愚痴をこぼします。逆境のおかげで立っていられるとも言い、2人で励まし合いました。
大統領の料理人より
大統領がチュニジアを訪問することになり、主厨房のシェフが付き添うことになったので、その間のエリゼ宮のシェフらオルタンスが勤めることになりました。忙しくなれない仕事にオルタンスは疲労骨折をするほどになりました。
オルタンスは自宅に帰り休んでいると、職場から連絡が入り戻ってこいとの事でした。戻ったものの、探すのに3時間もかかったとイヤミを言われ、疲れきったオルタンスにさらに料理を作らせました。
オルタンスは翌日辞表を出します。厨房のシェフたちは喜び引き止めもしませんでした。大統領に身体に気をつけてと手紙を残し、エリゼ宮を後にしました。
現在、南極で料理人をしているオルタンスの送別会が開かれます。任期を終え、帰宅するオルタンスに演劇をして見せたりと大盛り上がりです。みなから別れが寂しいと歌って見送られます。
オルタンスはまた新しいことに挑戦しようと考えて未来を見据えます。南極基地のみんなに見送られて船は出航しました。
解説
私なりの解説や、オルタンスについて調べて見ました。
実話なのか?その後や彼女の現在は?
フランス大統領官邸(エリゼ宮)史上初の女性料理人として2年間、フランソワ・ミッテラン仏大統領(当時)に仕えたダニエル・デルプシュをモデルとしています。
ダニエルさんを映画の公開にあたってインタビューした記事があります。
彼女は南極料理人を辞めたあとフランスの郷土料理を教える学校を作ったり、レストランを営んだりしていたそうです
レシピなどは公開されているのか?
映画を見ていると色とりどりの料理や美味しそうな料理で溢れていますよね。
あれに似たものを作りたいや、レシピを知りたいと思うのも自然だと思い、レシピを調べて見ました。
いくつか見つけたので皆さんと共有したいと思います。
サンノトレ
キャベツとサーモンのファルシ
牛フィレ肉のパイ包み焼き
調べてみたらレシピが見つかりました。他にもたくさんの料理があるのですがなかなか見つかりません。フランス料理の本などに載っているかもしれません
まとめ
料理人としての彼女の生き様を知れるような映画です。キラキラした料理や手さばきに惚れ惚れします。
話もサクサク進むため見ていて飽きることは無い映画です。
料理をじっくりみたいや、手さばきを見たい人には何度でも楽しめる映画かもしれません。
男性社会の料理人の中に1人で奮闘していく所はみていて応援したくなります。どんなに、大変でも色んな道があり、色んな人を笑顔にすることのできる料理人という素晴らしい職業があるんだと知ることが出来る作品です